2020.01.14

料理人と作家が一緒に器を作る理由とは丨リストランテナカモト仲本 章宏×陶芸家 清水大介

「何に盛るか」、これは料理人の永遠のテーマです。
器は料理の見た目だけではなく、香りや食べ方にも影響する大切な要素です。料理の一部と言っても過言ではありません。
今回は、Foodionでも過去インタビューさせていただいた京都木津「リストランテナカモト」仲本シェフとフルオーダーの器作りでシェフの夢を叶える「素-siro-」立ち上げ人であり陶芸家の清水さんに、料理人が一緒に陶器を作る理由や皿へのサスティナブルについての考えについて聞きました。

和食器に影響を受けた不揃いの皿の魅力

編集部:本日は、仲本さんが清水さんにお皿をオーダーしてから試作第一回目の確認と打ち合わせと聞いています。最初は仲本さんからどういう形で清水さんにオーダーがあったんですか?

清水:石みたいなものが欲しいというものでした。ただ、1つの目的でしか使わなかったらもったいないですし、ひっくり返して凹んでいたら何か違うものにも使えるというので、リバーシブルで使えるものがいいというオーダーがあったんです。これは1回目のサンプルです。とりあえず1回作ってみました。

陶芸家の清水大介さんが試作の器に触れる写真
清水大介/陶芸家 ”日常使いの清水焼”をコンセプトにしたブランド「トキノハ」を立ち上げ、2015年にカフェ/陶芸体験/ショップが一体となった「HOTOKI」を開業。2019年に料理人のためのオーダーメイドブランド「素-siro-」を立ちあげる。これからの清水焼、職人、工芸のあり方を模索し、器作り以外の分野でも積極的に挑戦を続けている。

仲本:アバウトに、石のようなお皿がほしいと依頼しました。そこらに落ちている石をきれいに洗って使うという手段もありますが、テーブルに乗せるものなので僕は少しためらいがあったんです。なので、石に見立てたお皿をお願いしました。

清水:一旦プレーンに作ってみた作品をベースに意見交換できたらなと。色がどうかも1回見てみないとイメージがわかないので。

仲本:ひっくり返して凹んでいる部分にソースが溜まるでしょ。これがいいですね。白と黒とあってもいい。大きさは揃ってないほうがいいです。

編集部:揃ってないほうがいいんですか?

仲本:昔はイタリアンもフレンチも、お皿の色が全部揃っていることが重要だったような気がするんですけど、今の僕の場合、和食みたいにお皿一つに対して魂が入っているというイメージで使っています。そうなると、別に全て色が合ってなくてもいいのかなと。
ヨーロッパではテーブルのものがみんな揃っているというのが正式な晩餐会のイメージですが、そういう文化で料理を勉強して帰って来たら、日本独自のやり方が存在することに気づきました。

リストランテナカモト オーナーシェフ仲本 章宏の写真
仲本 章宏/リストランテナカモト オーナーシェフ フィレンツェの三つ星レストラン「エノテカ・ピンキオーリ」のパスタ場を4年にわたって守り続けた。2011年「リストランテナカモト」オープン以来、業界の著名なシェフをはじめ、美食家が遠路はるばるやってくる。現代的な中に個性が光るイタリア料理の数々は、多くの人を魅了してやまない。定期的に料理人のための勉強会を主催開催する。>>仲本シェフ単独インタビューはこちら

仲本:和食屋さんで器の説明が入るのは、イタリアンと違って驚きますね。これからは、メニューに例えば「誰々さんが焼いた器」とか人の名前の記載があってもいいし、お皿の名前があってもいいなと思います。すでにやっている方もいると思いますが、そういうことが主流になってくるんじゃないかな。それぐらい日本のお皿は、個性がありますね。

海外からも日本のお皿を求めて料理人が来ます。彼らに日本でどこに行きたい?と聞いたらまず「包丁」を見たいと。次に「和牛」を見たい。続いて「牧場」などが来ます。その次が「お皿」です。お皿は、他のレストランと差別化するのにも、いいアイテムなんですよね。日本は器の文化をすごく大事にしてますが、最近はちょっと歪なものを使おうというお店も多くなっているんじゃないかと感じます。

他のクリエイターの想いを自分の世界に巻き込む

編集部:自分の世界観を表現するにあたって、お皿を用いるということでしょうか。

仲本:もちろん売っているお皿で気に入るものもありますが、自分がいいと思ったら他の人もいいと思っている確率が結構高いじゃないですか。雑誌見て、最近このお皿をみんな使ってるなって思ったりします(笑)。

清水:器のデザインが一緒だったら、料理の表情が同じに見えてしまいますよね。

仲本:そういった意味で、周囲がどんな皿を使っているかは気になります。料理人にとって皿は、必然的に重要な要素です。ですから、料理を何を盛りたいかあらかじめイメージがあるのだったら、そのイメージに合わせたお皿が欲しくなる。そういう時に、清水さんみたいに親身になり僕たちの要望を聞いてくれる人がいると助かります。自分の作品を押し付ける陶芸家さんも中にはいますから。

清水:僕が「素-siro-」をやり出したのは、料理人さんから「思った通りの皿を作ってくれる陶芸家が周りにいなくて困っている」という話を聞いたこともあるんです。

陶芸家の清水大介さんの写真

仲本:商い人としては、新しく作るより在庫を売った方が儲けになりますよね。新しく作るとなると、ざっくりとサンプルを作って、ダメ出しされて、また焼いて。最後に「ほなそれで」ってオーダーが来ても、発注量は10枚とか20枚で少ないです。100枚、200枚注文が来るんやったら、商い人としておいしいかもしれませんが。

清水:でも新しいことにチャレンジすることで僕の中に「新しい引き出し」が増えるので全然いいんです。まだ自分のスタイルを固めるほど何もできてないから、今は吸収しないと。

仲本:そういうふうに言ってくれるのは、同年代の作家さんが多いですね。これから自分の世界を作っていきたいなと、新しい世界を互いに共有しあうんです。

編集部:相手ありきで何かを作るということは、そうそう簡単ではないのですね。自分の作品ありきで進める人が圧倒的と思います。

清水:そうですね。陶芸作家さん側が「俺が作るんやから、俺に合わせろよ」とか「これの何が気に食わへんねん、これに何の文句があんねん」みたいな話になってしまうこともあるみたいですね。

仲本:清水さんは、僕ら料理人の要望や意見を聞いてくださるんです。そのため他の料理人にも紹介もしやすいです。料理人仲間に「このお皿、すごくいいですね。どこのですか?」と聞かれたら、清水さんで借りた器やで、という話からつなげることも多いです。「いいお皿を作ってもらえるところがなくて」という相談やったら、「清水さんなら話を聞いてもらえるから行ってみたら?」と勧めます。

清水:僕からすると、ただ単に面白いんですよ。僕らつくり手は、ただ器をどうきれいにするかということを追求するばかりでしたけど、料理人さん目線から意見をもらうと「なるほど、ここにあえて凹みをつけて、ソースをここに残すのか」と自分では気づかない発見も得られます。

陶芸家の清水大介さんが仲本さんに器について説明する写真

仲本:この工房を見たら、何も疑うことなくいろんなことに対応してくれるんだろうなってすぐ分かります。
困ったことに、自分がオーダーしたお皿が手に入ると、今まで持ってたお皿に違和感が出てくるんですよ。

編集部:コーディネートと一緒ですね。急にかっこいい服を持っちゃうと、今までのものが全部浮いちゃったみたいな(笑)。

仲本:怖いのは、お皿にこだわると、今度はテーブルが気になるんです。じゃあテーブルも変えようかって。次はカトラリー。続いて、シルバーも違和感があるなと(笑)。あんまり気にするのもいけないけど、こだわらないっていう選択肢もない。今、作ってもらっているものがうちに届いたら、また何かしら変えなくてはいけない。でも楽しいですね。

料理人をリスペクトする気持ちが生み出した「素-siro-」

編集部:清水さんが「素-siro-」という事業を始められたのは、どういう経緯だったんですか?

清水:さっき言ったように料理人さんからの「自分の料理を表現するのにこんな皿がほしい」という声があったからですね。
前提としては僕はめちゃくちゃ料理人さんをリスペクトしているんですよ。そのため僕に表現のお手伝いができるのであれば、何かやりたいなと。

料理人さんの中には僕らからは絶対出てこないアイデアがあって、「そんなこと考えたことなかった」っていう意見が出てくるんです。お話すると「そんなこと考えて料理作ってるんだ」と感心し、勉強することばかりですね。それでいて、みんな料理人というカテゴリなのに、全く違うアプローチでものを考えて違うことを言うから面白い
ただ器を作るときは、まずは器を依頼してくるシェフ本人に会います。会わないと作らない。これは、大事にしていますね。そうしないと使い手のイメージが沸かないんです。
陶芸家の清水大介さんの写真

編集部料理人さんの声に答えたいという陶芸家さんは全国多くいますが、清水さんのように、ゼロからフルオーダーで受けられる方は多くないですよね?

清水例えば白磁しかやらないけど「白磁のなかで形を自由に作りますよ」という人はいるんですけど、あれもこれもやるというのは、結構珍しいと思います。いろんな色を選択肢に持つというのは、何よりも面倒くさいからだと思います。

編集部:面倒くさいと言いつつ、引き出しは増やしたいということですか?

清水:そうですね、ひとつのことだけをやっていると飽きるんですよ。元々緑の器ばっかりやっていたんですけど、緑を見すぎて気持ち悪くなるようになりました(笑)。展示するときに白いのも欲しいな、黄色があったら緑が生きるとか考えて、それからいろんなことをやりだしました。また緑に戻ったら違う表現ができ、いい循環になり今に至っているんです。

仲本:色サンプルもすごいですよね。こんな小さいお皿にいろんな色を乗っけて…。

色サンプルの写真

清水:うちの奥さんが釉薬の調合を勉強する学校に2年間くらい行っていたんです。僕らの財産ですね。

編集部:お皿の色も形もバリエーションも豊富ですよね。

清水:これでも置けるだけで、ほとんど間引いているんです。

青色のサンプル器の写真

仲本:青色とか、この辺の色は他にはないですよね。青って食品では出せないから、きれいな海のイメージを料理で表す時は皿に頼るしかないんです。この青色には、単純に魚系を盛ったらいいんじゃないかな。この色は本当にきれいだと思う。

清水:確かに、この青色をやり始めてから料理人さんから話が来るようになりました。

今ではこんなにバリエーション豊富ですが、最初はごりごりの和食器を作っていたんですよ。渋好みだったから、山で土を取ってきて焼くのが好きだった。親父も陶芸家なのですが、駆け出し1年ぐらいの僕の方が親父より渋かった(笑)。
そんな渋好みだった僕ですが、最近とある方から「紫の器が欲しい」と言われて、釉薬のレシピを聞いて実験して、何カ月もかけて薄い紫色になるよう突き詰めました。僕らから紫色の皿を作ろうなんてアイデアは、出てこない。赤もやろうと思ったことなかったですが、依頼があったので形になりました。

仲本:ここにしかないものを生み出しているってことですね。

資源枯渇も課題に。サスティナブルな陶器のあり方を探る

清水:実は今5年前、10年前にあった原料がなくなっちゃって、同じ色が出せないんですよね。昔の調合のままでは同じ色は出せないので、ゼロから材料探しと調合をしなければいけないことが多いです。まあ、原料を大量にストックもできないので、原料が枯渇するのは当たり前なんですけど。大きい窯元さんは多分入手しづらくなるという事前情報が来て、じゃあ買いだめしようとなりますよね。僕らみたいな小さいところは「なくなった」という事後報告が来ます(笑)。
買おうと思ったら「もうない」となるので、そこはちょっと困りますね。だからこそ、多様な色を扱うのは廃盤対応のセイフティーネットの意味もあるんです。1つのことだけをやるのはなかなか難しくなっていますね。

陶芸家の清水大介さんの写真

編集部:何も知らない人からしたら、作る技術があるのであれば作れるんじゃないかと思いますよね。

仲本:本当そうですよ。安易に「100枚同じように作れるでしょう、なんでこれとこれ色が違うの?」って言う人いますよね?
今の時代、お皿は工業製品やと思っているから、同じようにできるのは当たり前やって考えるじゃないですか。
だけどそうじゃないんですよね。大手さんが大量に同じものを作るにしても、それだけの技術があってできるわけで。一方で小さい窯元になると、それぞれの器が若干違うということが大量生産と比較した際の強みになる
んですよね。

清水:そうなんです。大量生産は、品質安定のために安心なポイントしか取れない。つまり色が安定するよう、ぶれない色をチョイスしてるから割と均一にできるんです。僕たちが面白いねって言われるのは、逆にぶれやすいところ、色ムラを突くところなんです。焼いているうちに色ムラが出てきたり、窯のなかの置く場所によって、色の濃淡が変わったりとか。それも含めて楽しんでくれる買い手の方はいいんですけど、「これだけ色が違う」と言われるとなかなか困る。

編集部:清水さんのnoteにもありますが、大量生産型から安定購入したい方は工業化したものを使えばいいし、小規模の料理店さんは小さな陶芸家さんでお付き合いしたらいいと、そういう棲み分けができているから問題ないと思います。

清水:そうですね。それでいいと思います。手作りの良さもあるし、そこは棲み分けですね。

器制作の過程で器を削る様子の写真

編集部:同じくnoteで知ったのですが、破棄したお皿は産業廃棄物になるんですね。

清水:はい。僕らが捨てる時は産廃扱いになります。陶器は二度と土に戻らず、永久に土に帰らない。何百年、何千年経とうと、ずっとこのままです。縄文土器が出土するのは、こういう訳です。それだけに、僕らは土を焼いているから責任を感じますね。ちゃんと作らなあかんなと思うし、むやみに捨てたくないなと思います。

これから飲食店を開店する人へ、準備のススメ

編集部:一般的に、飲食店が廃業したら、飲食店を居抜きで買い取る業者さんがいて、皿は中古で転売するじゃないですか。いつもその皿の末路はどうなっているんだろうかと思っていたんです。飲食店は新規出店が多い一方、他業種に比べ廃業率が高いです。それなりに想いを持ってみんな器を揃えているでしょうから、想いとともにお皿を継承することができたらいいなと思います。

仲本:そうですね。ただ、大量にお皿が残ってしまうのは、しょうがないと思うんです。オープンの時にいろんなことでごちゃごちゃしていて、時間もないからとりあえず一気に揃えるという人が多いですから。
初めて店をやる人は、店がいっぱいになることしか考えていないので、18席あったら18枚揃えないといけないと思う。僕も全部揃えましたけど、結局稼働するのは6、7枚なんです。18枚あると団体が入った時には役に立つけど、結局眠っている方が多くなります。けど、皿は揃っていないとあかんっていう先入観もありました
料理さえしっかりしていたら違う皿が出ても全然問題ないと考えると楽になりますけどね。今でしたらパスタは全て違う皿で提供しても問題ないかなとも思えます。

リストランテナカモト オーナーシェフ仲本 章宏さんと微笑む陶芸家の清水大介さんの写真

清水:それはもう、店を一度自分でしないと分からないですよね。

仲本:そうなんです。そういった知識を若い子らに伝えてあげたいなって思うけど、僕自ら「オープンするんやろ?」と話しに行ったら鬱陶しいじゃないですか(笑)。向こうから来てくれたら、いろんなことをお話しますけど。若い子らも話を聞きたいけど、聞きに行っても教えてもらえないと思っている。だからこそ、交流する場は必要やなって思うんですよね。

清水:いずれオープンしたい子で、例えば僕とか、仲本さんに何か相談すれば、知識を伝えられる。そしたら何となくお皿のことも考えておこうというイメージできるだろうし。

仲本:テーブルの色も同様ですよね。まず料理に目が行くのは分かるんですけど、テーブルとお皿の相性も意識したら、料理の写真を撮るにしてもちょっと引き気味で撮ると分かりやすいですよね。色の加減とか。オープン前にそういうところまで見られる子がいるかといったら…。

リストランテナカモト オーナーシェフ仲本 章宏の写真

清水:新規オープンの依頼を受ける時にお任せにされる場合がありますが、テーブルの色を決めてもらわないと僕らはお皿を作れない。真っ白のテーブルにするのか、木でもオールナットにするのか、メープルでも薄目の色なのか、その辺で完全に同化しちゃうようなものは作れない。けどテーブルを考えるのは店作りの終盤ですから、器はさらにその後になる。だから、自分の中でちょっとイメージを持っておくといいかもしれないですね。照明とか、インテリアもそうですよね。

仲本:勉強したいけど、どう学んでいけばいいのかわからないですよね。照明なんて1回作っちゃうと、相当繁盛店にならないと触れないじゃないですか。

清水:そうですね。お店をオープンする料理人さんは、色んなお店のテーブルと照明を確認するのをおすすめします

仲本:そう、この光、柔らかいなとか思ったら「どこの会社に依頼したんですか」って聞くだけで、次のアプローチも違ってくる。飲食業界は情報を共有する場、人と出会う場が少なすぎるんですよね。あとは、お客様は2時間くらい椅子に座ってるから、椅子とテーブルの高さも大切。何センチがベストなのかを考えますね。あんまりやりすぎるとあれですけど、若い時はお店に食べに行った際にこっそりメジャーを持っていって、椅子とテーブルの高さを計ってましたね(笑)。

清水:椅子の高さを計ってたら、こいつ何やねんって思われるかもしれないですね(笑)。

陶芸家の清水大介さんが微笑む写真

仲本:もう「座りやすいんで、計らしてもらっていいですか」って聞くしかない(笑)。

僕の店でも同じことですが、ちゃんと名乗ってもらったら、情報提供できるんですが、聞いてもらえなかったらこちらも何も説明できない。明らかに料理人やなっていう人人って明らかに勉強しに来ているとわかるんです(笑)。

それで、お会計の時に「領収書で」と言われて、その名前がレストランであったり、レストランをやっている会社の名前であったりするんですよね。その後、「実は飲食店の者なんです。またよろしくお願いします」と言われたら、そこから発展できるけど、領収書もらって普通に「ごちそうさまです」と帰られたら、次にどこか違う場所で会った時に「ああどうも」とも言えないです(笑)。

清水:もったいないですよね。聞くというのは、若い時の特権ですからね。「陶芸やってるので勉強のために食べにきました」と料理屋さんに言うと、使ってない奥にしまってある器なんかも見せていただけたりしますし。

仲本:そうですよね、聞くのは若い時の特権だと思いますね。


編集後記

この二人の共通する点は、シェアの精神だ。
飲食業界においてシェフ同士で情報のシェアが新しいものが生まれるといった考え方はまだまだ少ない。自分の店を切り盛りしながら、自分の店のノウハウを開示するのは簡単なことではないが、40代以下のシェフの間で少しずつその壁を突破した動きがでてきている。
仲本シェフは、単なる情報交換にとどまらず、講師を外から引っ張って夜中に主催の勉強会を開く。「勉強するんやったら人数を集めた方が勉強になるんです。自分にない視点を補えるでしょ。」そう気取らずに話す。
清水氏は、皿を作るだけではなく、皿にまつわる情報をnoteに記し、料理人やレストラン業に関係する同士をつなぎ、イベントを開く。
器を作るのにも互いの持ち味をぶつけ合い、分かち合い、一つの作品を作り出す。

どうしてそんなにシェアするんだろうか。聞くと、この業界に関わる人への信頼とリスペクトがあった。
互いにシェアの精神があれば、「あの人のためやったら、自分の知っている限りはやりたいな。」と信じ分かち合うことが普通になる。

他人とのつながりが希薄に思える個の時代に、意外とも思える人と人とのウエットな繋がりがここにはある。さらには学びたい者は拒まない二人の姿勢が、新たな人の繋がりと情報の交流、器にとどまらないクリエイティブへの創造ができるコミュニティを育んでいる。

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(聞き手・編集:菊地由華、書き手:岩本和子、写真:山崎 裕貴)