2019.08.09 / 特集コンテンツ

イベント新作料理の作り方 ─ agnel d’or(アニエルドール)藤田シェフ

今大阪で注目のレストラン「LACERBA(ラチェルバ)」「agnel d’or(アニエルドール)」「RiVi(リヴィ)」。2019年7月中旬、この3レストランのシェフによる料理コラボイベント「Foodion presents Osaka new wave LACERBA × agnel d’or × RiVi」が開催されました。そのコラボイベントで振る舞われたagnel d’or(アニエルドール)藤田シェフの新作前菜の作り方をお届けします。北海道リードヴォーから得たアイディア、新作料理のイメージの膨らませ方についてご紹介します。

■前菜(アニエルドール):リードボー、ココナッツ、青パパイヤの一品

a/ 藤田シェフ:
材料は北海道産リードヴォー、青パパイヤ、キヌアです。
ソースのイメージはタイのグリーンカレーです。材料は、エシャロット、唐辛子、ココナッツミルク、生ハムだし、白ワイン、バイマックル(こぶみかんの葉)です。フレンチのソースヴァンブラン(白いワインソース)の要領で作ります。風味はココナッツですが、作り方はフレンチです。
飾りに使うハーブは、オキサリス、タイバジル、パープルバジル、オキサリスの花です。

編集部:
この料理はどこから発想を得たんですか?

a/ 藤田シェフ:
この新作料理の着想は「リードヴォー(※1)を唐揚げにしたら美味しいのではないか?」という点から得ました。ホワッとしたジューシーな肉に仕上がるんちゃうかなと考えました。
リードヴォーは、フレンチではたっぷりのバターを回しかけてフライパンで火入れしたり、煮込み料理に入れたりしますが、中の水分が抜けてしまうことが気になっていて。唐揚げで水分を中に閉じ込めると美味しいのではないかと。

※1:リードヴォー
仔牛の胸腺(きょうせん)を指し、仔牛にしかない部位。 牛の健康状態などによってもついていない牛もいるため必ずしも取れる部位ではないだけに、特に希少とされている。

a/ 藤田シェフ:
グリーンカレー風ソースですが、まずは僕がタイ料理が好きだからです。フランス修行時代タイ料理を食べ歩いており、オリジナルでsauce thaïlandaiseという名前でホロホロ鳥とグリーンカレーソースの一品を出していました。フランス人からめっちゃウケ悪かったですけどね。

RiVi(リヴィ)山田シェフ(以下、山田シェフ)・編集部:笑

a/ 藤田シェフ:
名前が悪かったのかな(苦笑)。ただ、お客さんは食べるとみんな口を揃えて美味しいと言ってくれましたね。カレーソースって結構万能に合いますが、今回は食感として肉肉しいものではなく、ホワッとしたものと合わせようと思い、リードヴォーの唐揚げとカレーが結びつきました。

a/ 藤田シェフ:
北海道産リードヴォーは軽く粉打って唐揚げにします。ヨーロッパのリードヴォーのネチッとした食感ではなく、国産はプリンとした食感です。いつものヨーロッパのものをイメージしている方は食感に驚くと思います。このリードヴォーを3回に分けて揚げることで、ゆっくり中心に火が通るようにします。最初は冷たいリードヴォーを高温で表面に色がつくぐらいカリッと揚げます。この時点で、中に火は入っていないです。高温で揚げて休ませて、を繰り返して2回揚げます。

a/ 藤田シェフ:
続いて青パパイヤの細切りとコブミカンの葉っぱを生ハムだしで蒸し焼きに。パパイヤってしっかり火入れしても煮崩れない。食感もしっかりしています。

山田シェフ:
コブミカンそのまま入れて食べるんですか。

a/ 藤田シェフ:
これぐらい細かく切ったら食べれます。フランス時代のオーナーさんがタイ人と仲がよくて。その方の作る青パパイヤの炒めものの香りがとても豊かで、その理由を聞くとそのままこぶみかんの葉っぱを入れていたんです。

山田シェフ:
へー!やっぱ工程がフレンチやな。アプローチがぜんぜん違う。鍋の数とか。

a/ 藤田シェフ:
イタリアンとフレンチって全然工程違いますよね。
一番フレンチとして大事にしているのは火の入れ方とソースです。絶対譲れないのはソースです。ソースだけは僕が作り続けると思います。バランスがあるんです。基本的に、ソースは時々で材料の配合を微妙に変えていますが、最後の着地点が同じになるように仕上げています。なので、他のスタッフには教えたくとも教えられない部分になります。

a/ 藤田シェフ:
ココナッツ、レモングラス、バイマックルソースは香ばしく炒ったココナッツファインを足してバーミックスで泡立てます。この泡だけ使います。

a/ 藤田シェフ:
盛りつけします。キヌアは蒸し煮にしたものをバターで温め、お米の代わりに敷きます。続いて切ったリードヴォーを乗せて、最後にパパイヤです。

山田シェフ:
パパイヤ上なんや!下やと思ってた。青パパイヤ食べたことないなあ。

a/ 藤田シェフ:
おいしいですよ。ハーブを乗せて最後に泡のソースをかけて完成です。

 

【関連コンテンツはこちら】

▶新進気鋭の3人シェフに聞く「料理コラボイベント」の思い ‹前編›

▶新進気鋭の3人シェフに聞く「料理コラボイベント」の思い ‹後編›

▶イベント新作料理の作り方──LACERBA(ラチェルバ)藤田シェフ

イベント新作料理の作り方──RiVi(リヴィ)山田シェフ

Foodion presents Osaka new wave LACERBA × agnel d’or × RiViコース全品紹介

 


■agnel d’or(アニエルドール)
お問い合わせ:06-4981-1974
アクセス:大阪府大阪市西区西本町2-4-4 阿波座住宅三栄ビル1F
営業時間:ランチ 12:00 – 13:15(L.O) / ディナー 18:00 – 20:00(L.O)
定休日:月曜日 / 火曜日のランチ

文:菊地由華、
編集:Foodion編集部
動画撮影:TransTone Co.Ltd.