「志あるものは事を成す」好きで料理の世界に入ったのなら、好きにならなきゃいけない

Wakiya一笑美茶樓
脇屋 友詞

Wakiya一笑美茶樓 脇屋友詞

■30代は一番の成長期。悔しい思いもしながら強くなる

最近では35歳以下の料理コンテストである「RED U-35」で審査委員長をされていますね?ご自身も含めて、30代の頃はいかがでしたか?

脇屋氏:
30代って見習いからちょっと上のポジションに入って、ちょうど伸び盛りの時。そういう時にいかに鋼のように、強く自分を鍛えられるかが大事なんです。

料理人にとって、30歳~40歳になるまでの間っていうのは一番の成長期だと思う。自分も一番成長したのは30代。怖いものはないっていうか、何でもやりたい、何にでも挑戦してみたいって思って、コンテストにもどんどん申し込んでやっていたのもこの頃。

立川にいたときには「料理の鉄人」に挑戦者で出演しませんかって依頼がきたから、『ぜひ』やらせてくださいと前のめりでした(笑)。

料理対決の番組に出演されていかがでしたか?

脇屋氏:
自分の料理を、目の前で他の人のものと比べられるというのは普段あまりないことなので、居心地は良くないですよね。だけど、自分で考えて味の凹凸をつけてどう料理にしていくか、作るのは好きなので楽しめました。

時間のプレッシャーがないと言ったら嘘になるけど、この料理が何分でできて、出来上がってから何分後が食べ頃か。そこまで考えてメニューを作るんです。それは普段のお店でもやってることですから。

まぁ、最初は負けたんですね。それがすごく悔しかった。自分の考えや材料の見極めが甘かったんです。100点満点だとしたら、自分で点数付けて65点しか出せなかった。

それで、2回目やったときは、初戦の悔しさを乗り越えて、いかにその時間の配分の中で自分の思い通りのことができるか、に集中して挑戦しましたね。

そして、勝利されたのですね。「RED U-35」など、今、挑戦していく若者にどんなアドバイスをしますか?

脇屋氏:
そうですね、20代の人も30代の人もそうですけど、好きでこの世界に入ったんだからこそ、好きであり続けなければならない。そう思うんですよね。中国料理で入った人は中国料理を好きになり、そのお店の仲間や料理長を好きになり、経営者を好きになり…まずそこがないと。

好きじゃないと何をやっても自分のものにならない。好きだからこそ血となり肉となって鍛えられていきますから。好きをベースにするんです。そこに夢と信念を付け加えていけると、自分のものにしていける。

「志ある者は事を成す」って言葉が自分の中にあるんですが、常にそういう気持ちをもってやっていかなきゃいけないかなと。

料理人というのは、世界でも通用する存在だと僕は思う。食材は世界中にいろんなものがあって、世界中に調味料があって、もしどこかに行ったとしても、そこで料理をして食べたり、それを振舞って笑顔をつくることもできるんです。それが料理人の手に持った技術だと思う。

Wakiya一笑美茶樓 脇屋友詞

■これからも人に喜んでもらいたい気持ちは変わらない

これからの脇屋シェフの夢はどういうものですか?

脇屋氏:
夢というよりは、自分の店で育った弟子たちが独立して、成功していく道しるべをつくってあげられるようにしていきたい。それが一番ですね。

あとは、自分がまだ発展途上だから“最後の砦を”っていうのはまだまだ先。でもその先に、なんだろうな…「何も気にしないで」「ただ好きで」、その日の素材を見て料理を出して、食べさせてあげられるようなお店がつくれたら、嬉しいじゃない?

僕自身料理が好き。そこに、脇屋の料理が食べたいって思ってくれる人がいれば、相乗効果でね、笑顔も出るし会話も弾む。そして、やっぱり物も美味しくなる思う。

言葉に出さなくてもそのお客様の食べ方や飲み方で分かってくる。そういう景色が一番じゃないですかね。「いやー、美味しいねー」って言われたら「あー、美味しいでしょー」っていうね(笑)。

(聞き手:齋 藤理 文:半村 幹雄 写真:清水 知成)

Wakiya一笑美茶樓 脇屋友詞 厨房で炎を上げながらフライパンを振るう

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