Jérôme Banctel Restaurant Le Gabriel, La Réserve Paris(レストラン・ラ・レゼルヴ)

よい料理人になるには、よい指導者のもとで質の高い修業をすること。そして、たくさん学び、たくさん味見すること

Restaurant Le Gabriel, La Réserve Paris(レストラン・ラ・レゼルヴ)
Jérôme Banctel(ジェローム・バンクテル)

Jérôme Banctel Restaurant Le Gabriel, La Réserve Paris(レストラン・ラ・レゼルヴ)

■常に挑戦し続けた修業時代と、良き師との出会い

どのようにしてこの道を選ばれましたか。

バンクテル氏:
私はブルターニュのレンヌの近くのピレ・シュール・セッシュ(Piré-sur-Seiche)出身で、田舎らしく祖父母がたくさん料理を作ってくれる環境にいました。ですのでやはり、家族の影響が大きいですね。16才で友達と一緒にホテル専門学校に入り4年間学びました。

卒業後はどのようなレストランで働きましたか。

バンクテル氏:
ミッシェル・ケレヴァー(Michel Kerever)が経営する二つ星レストラン「Duc d’Enghien(デュック・ダンギャン」で働き、その後彼と一緒にオランダに行き「ヴルットゥ(Vreugt)」で働きました。

キャリアの中で、自分の人生に影響を与えてくれる特別なシェフに出会うものですが、私にとってはそれがケレヴァーです。彼が料理人に求められる質や料理人としてのこだわりを教えてくれ、この職業に就きたいと思わせてくれました。

星付きレストランが求めていること、完璧さについてもここで学びました。また、「アンティーブ」のジョー・ロスタン(Joe Rostand)やアンドレ・ダギャン(André Daguin)のもとでも働きました。

パリの「ジュール・ヴェルヌ」で働いたという経歴が意外でした。

バンクテル氏:
パリにはどうしても来たかったのです。ずっとブルターニュにいて一度もパリには来たことがなくて、私にとってパリはイコール、エッフェル塔でした。なので、1993年に来たとき、エッフェル塔の中腹にある「ジュール・ヴェルヌ(Jules Verne)」で働くことにしました。

そのあと、パラスホテル(※1)で働く経験がしたくて、ホテル・クリヨンの「アンバサドゥール(Ambassadeur)」で、クリスチャン・コンスタン(Christian Constant)のもとで働きました。そこに2年いました。

その次の目標は三つ星でスーシェフになることだったので、ブルターニュ人のベルナール・パコ(Bernard Pacaud)の「ランブロワジー(L’Ambroisie)」に勤め、1年でスーシェフになることができました。25才から35才まで10年間いました。彼の元で、良い食材を使うこと、味付けのルールなどについて学びました。

※1 パラスホテル=フランスのホテル格付け最高位。2016年現在パリで8軒のみ認定を受けている

ベルナール・パコ氏とはどんな方ですか。

バンクテル氏:
家庭的な優しさがあり、人間的に素晴らしい人で、10年間私は彼が怒鳴るのを聞いたことがありません。ベルナール・パコは何においても特別な人です。誰にでも丁寧で、私にとって大きな存在です。

一緒に働いている人は皆彼のことを尊敬しているので、何も言わなくても全員がベストを尽くしていました。彼が「こういうふうにしろ」と指示を出すのではなく、自然と皆一人一人が、完璧な仕事をしようとするのです。シェフはみんな朝から一緒に仕事をして、一緒にご飯を食べます。そんな風にして10年間働きました。

パコは、一人で散歩に出かけてしまったり、多くメディア露出をするようなシェフではありません。有名であっても、ちゃんとキッチンで仕事をする料理人です。私もそのようにしたいと思っています、一緒に働く人が「ベストを尽くしたい」と思えるようなシェフになりたいです。

私が働き始めたとき、同僚は皆10年以上一緒に働いている人たちだったのです。やはり、いい環境であれば人は長く働き続けるのです。

Jérôme Banctel Restaurant Le Gabriel, La Réserve Paris(レストラン・ラ・レゼルヴ)

■活躍の場を広げようとするのではなく、今現在の挑戦に集中する。

バンクテル氏は43歳でお店を持ちましたが、もっと早く自分の店を持ちたいとは思いませんでしたか。

バンクテル氏:
思いませんでした。私は「何才で店をもつ」「何年働いたら辞めて次へ」という考え方をしていませんでした。

目の前の挑戦、その先の挑戦に集中します。長い先の見通しは立てず、そのときしたいことに全エネルギーを注ぎます。一日一日が大切です。「ランブロワジー」にいたときは三つ星を維持することが挑戦でした。その次に10年間働いた「サンドランス」では、大きな部隊を率いて二つ星を維持することが挑戦でした。

「ランブロワジー」を辞めたときに自分の店を持とうと思ったのですが、「サンドランス」がシェフを探しているということで声がかかりました。

グラン・シェフであるアラン・サンドランスのもとで働きたかったのです。2013年にジュネーブのホテル「Restaurant Le Gabriel」がパリにオープンする際にオーナーから声がかかり、このチャレンジに乗ることにしました。

多くのグラン・シェフはコンサルタントなど広い分野で活動していますが、バンクテル氏はレストランを離れた活動はしないそうですね。

バンクテル氏:
サンドランスの元で働いていた時、「ママ・シェルター」にはコンサルタントとして関わっていて、世界中の店舗オープンに携わりました。トルコなどそれぞれの土地に合ったメニューを考えるのはとても勉強になりました。

いまもコンサルタントのオファーはたくさんあるのですが、ここをオープンしてからは他の仕事は一切していません。

Restaurant Le Gabriel, La Réserve Paris(レストラン・ラ・レゼルヴ)外観

Restaurant Le Gabriel, La Réserve Paris(レストラン・ラ・レゼルヴ)

お問い合わせ
+33 1 58 36 60 60
アクセス
42 avenue Gabriel 75008 Paris FRANCE
Franklin Roosevelt駅
Champs-Elysées-Clémenceau駅(メトロ1番線)
営業時間
12:00-14:30
19:00-22:30
土曜のみ 19:00-22:30
定休日
なし