料理は一生かけて追求するもの、人生そのもの

Dominique Bouchet
ドミニク・ブシェ

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■24才で二つ星のジャマンのシェフを務め、トゥールダルジャンでは 三つ星を7年間維持。

なぜ料理の道を選ばれたのですか。

ドミニク・ブシェ氏:
料理の道を意識しだしたのは8才の時からですね。レイモン・オリベー(Reymond Oliver)のテレビ番組を学校から帰るなり見ていました。彼はパリの「グラン・ヴェフール(Le Grand Véfour)」のオーナーシェフでした。13才からレストランで働き始めましたが、16才まで一日おきに学校も行っていました。教育制度が違ったので今はもうこのシステムはありません。

17才で12時間かけて電車でパリに来たんですね。パリで最初のレストランはどのようにして選ばれたんですか。

ドミニク・ブシェ氏:
働いていた店のシェフが友達に電話してくれて、ここで働けと。若かったので他は考えませんでした。「メゾン・ド・ブルターニュ(Maison de la Bourgogne)」という、ブルターニュ地方が食材のPRをしていて、オマールやシードルやバターや、そういったものを紹介するレストランでした。2年半いました。その後、「ラ・ペニシル・ドゥ・フランス(Le pencil de France)」で働き、そこでジョエル・ロブジョン(Joël Robuchon)に出会いました。7才年上ですが、彼も若くて働き始めたばかりでした。その後は19才で兵役に行き、それから「コンコルド・ラファイエット(Concorde La Fayette)」のオープニングをジョエル・ロブションと一緒に迎えました。当時一年の兵役は必須で、そこで秘書をしました。5年間「コンコルド・ラファイエット」で働いて、ジョエル・ロブションは「ホテルニッコー(Hotel Nikko)」に行きました。その時二つ星の「ジャマン」も新しいシェフを探していてジョエル・ロブションが私を推薦したのです。それが私のシェフとして初めての職場でした。24才の時です。

24才で二つ星のシェフを任されるとは、想像つかないですね。

ドミニク・ブシェ氏:
今よりも難しい時代でした。「ジャマン」には3年いて、その後16区のヴィタル通りにある小さなレストラン、「マレイエール(Marielle)」に移り、わずか6ヶ月で一つ星を獲得したことで知名度が上がりました。そこで「トゥールダルジャン」のシェフの声がかかったのです。初めて三つ星を任され、「トゥールダルジャン東京」オープニングの機会に日本に行きました。私の日本での冒険の始まりでした。

「トゥールダルジャン」の料理はとてもクラシックだと思うのですが。

ドミニク・ブシェ氏:
とてもクラシックだったので、鴨料理ばかりだったのを少なくしたり、隅々まで変えてモダンにしました。そこに8年いました。

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■料理人としてのキャリア、日本でのビジネス

「ジャマン」や「コンコルド・ラファイエット」では既にモダンな料理をしていたのですね。

ドミニク・ブシェ氏:
とてもモダンな料理を作っていました。クラシックなものとは全く違った料理です。その後、1988年に自分のホテル・レストランをコニャックのすぐ近くに開きました。「ムーラン・ド・マルクーズ(Le Moulin de Marcouze)」という名前でした。すぐに二つ星をとり、そこに10年いました。10年後、45才のときお客さんの一人がパリのクリヨンのエグゼクティブシェフの話をもってきて、とてもいい条件の契約だったので、コニャックの家を売りパリに戻りました。7年「クリヨン」で二つ星シェフをした後、ここ8区に自分の店「ドミニク・ブシェ(Dominique Bouche)」を開きました。ここは星取り合戦から降りたい思いで自ら立ち上げたカジュアルな店ですが、オープン以来ずっと一つ星が付いています。2013年に銀座三越のすぐ近くにオープンしたレストランはすぐに二つ星をとりました。その後2015年に銀座一丁目に移転し、そこでもすぐに二つ星をとりました。日本でのビジネス自体は2000年から飲食のコンサルティングの会社を持っています。そして更に、今年6月に同じく銀座にビストロをオープンしました。小さくてとてもかわいいビストロです。「ビストロ レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ(Les Copains de Dominique Bouchet)」と言います。行ってみてください。

日本でのコンサルタントとしての仕事はどのようなものなのですか。

ドミニク・ブシェ氏:
レストランだけでなく、ホテルや結婚式場など料理とサービスの監修をしています。私と働いたことのある日本人はたくさんいます。例えば「KIHACHI」の熊谷喜八さん、彼はずっと昔からの友達です。「コンコルド・ラファイエット」で一緒に働いた仲です。「うかい亭」の紺野さんも、「ラ・ブランシュ」の田代さんも古くから知っています。他にも私のところで働いた日本人料理人がたくさんいて、日本中のあちこちで働いています。パリ店のシェフ、マサ(原口昌吉氏)はもう11年一緒に働いています。

Dominique Bouchet

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